さかもと歯科医院コラム記事

【さかもと歯科医院】うがいの大切さについて

うがい

こんにちは 四日市市 歯医者 さかもと歯科医院です。

健常者でお口から食事がとれる人と、胃ろうでお口で食事がとれない方。どちらの方が唾液中の細菌が多いと思いますか?

実は後者の方が唾液中の細菌数は多いのです。今日はうがいの大切さについてお話します。

口腔内細菌とは

プラーク(歯垢)の中に500~600種類の細菌がいます。細菌はプラークという住処の中で暮らしています。このプラークは歯磨きなどの機械的な清掃でしか除去ができません。

このプラークという細菌の塊を除去しないとお口の中に細菌が増殖し、虫歯や歯周病の原因となったり、誤嚥性肺炎、糖尿病、関節リウマチなどの全身疾患、低体重児出産のリスクや早産のリスクとなると言われています。

うがいの大切さについて

歯磨き後のうがいは非常に大切な工程となります。実は、歯磨き前より歯磨き後の方が唾液中の細菌は増えます。

機械的に歯ブラシでプラークをお口の中に落とすため、唾液中の細菌が口腔内に広がってしまうからです。

歯磨き後のぶくぶくうがいを1回、2回とするごとに細菌数は減っていきますが、3回目以降は変化が無くなります。ですが、その後にガラガラうがいをすると咽頭にとどまっていた細菌が除去され、さらに細菌数が減ります。

ですが歯磨剤にはフッ素が含まれているため、頻回のうがいをするとフッ素が流れてしまうので、口腔内のフッ素量の観点からいうと、その後にフッ素の洗口剤で終えるのが理想的です。

洗口剤について

今ではフッ素に特化したものや歯周病に特化したものなどの洗口剤が出ていて購入する際に迷われる方も多いと思います。

その中でもイソジンは抜歯後などに処方される茶色のうがい薬でおなじみの方もおられると思います。妊娠されている方やヨードアレルギー、甲状腺の病気の方は注意が必要ですが、歯科では口腔や咽頭の細菌、ウイルスなどの対策として消毒に使用したり処方されるものになります。

エタノールが含有されているため口腔乾燥のリスクがあるといわれることもありますが、添加物として入っているだけですので薬理作用はありません。(他のうがい薬、ネオステリングーンやアズノールにもエタノールは入っていますがなぜかイソジンだけ指摘されることが多いようです。)染みるという意見もあるようですが、同じヨウ素のお薬でヨードチンキは刺激性はありますが、イソジンは皮膚や粘膜刺激を改善して作られたものになります。イソジンうがいをした後は殺菌効果は6時間は効果が続くと言われています。

殺菌効果ではネオステリングリーンよりもイソジンの方が効果あるといわれています。

アズノールはどちらかというと炎症を抑えるために処方されます。

うがい薬、洗口剤は健康な方は過度に使用する必要はありません。なぜなら唾液には口の中の食べかすや細菌を洗い流して清潔に保つ作用(自浄作用)があります。

冒頭のケースですと健康な方ですと唾液を飲み込んで細菌の数は一定に保たれていますが、胃ろうなどで口腔機能が低下し(舌圧や嚥下が出来ないなど)唾液が少ないなど自浄作用が上手に働かないことで細菌が口腔内に留まり、増殖し、口腔内の改善が遅くなったりすることがあります。

口腔機能の低下により唾液が出にくくなったり、もちろん口腔衛生の状態が悪いため細菌の数が変化しないので歯磨きを頑張ってもなかなか改善しないなど様々な原因が考えられます。

また、うがい薬、洗口剤はプラークがついている状態ですと意味がありません。

歯磨きを頑張っているのに改善しないなどがある場合は、何が原因かを探り、それに対してのアプローチをすることが重要となります。自身のお口に合わせたケアの仕方や、アイテムの選択、相談などお口のお悩みをご相談くださいね。

その他、虫歯治療、インプラント、定期検診、インビザライン矯正などお電話、メールでもお問い合わせ下さい。

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